計量器・はかり・計量法解説
【第13回】はかりの定期検査について
今回は、はかりの定期検査について、高知県の計量検定所が発行しているパンフレットを掲載しました。参考にして下さい。
- 2017.12.18
- 09:02
【第12回】上皿天秤(天びん)について
今回は、上皿天びんを紹介します。
当店では、日本のトップシェアを誇る、村上衡機製作所の上皿天びんを販売しています。
上皿天びんとは、支点を中心にして力点と重点が等距離にあり、かつ、皿が力点及び重点の上部にあって、指針と度表とにより釣り合いを判定するはかりで計量器検定検査令(昭和42年政令第152号)で規定された質量計の種類では皿手動はかりに該当します。(JIS B 7601 上皿天びんより引用)
※下記の用語の意味は、JIS Z 8103(計測用語)による。
- ひょう量:計ることができる最大質量
- 感量:度表の目幅の2分の1以上の変位を生じさせるに足りる質量。
- 感度:質量を表さない目盛を付けた板で、指針と組み合わせて釣り合いを判定するもの。
- 使用範囲:感量の20倍からひょう量までの有効測定範囲。
- 力点:分銅による荷重の作用点。
- 重点:被計量物による荷重の作用点。
- 器差:支点に対する重点及び力点の距離が異なることにより生じる誤差。
- 偏置誤差:荷重を皿の中央から外れた位置に載せたときに生じる誤差。
- 2017.10.19
- 16:01
【第11回】JCSSについての解説
はじめに
計量法トレーサビリティ制度は、平成5年11月に施行された改正計量法により導入された国家計量標準供給制度と校正事業者登録制度からなる制度です。
先端産業分野をはじめ、工業生産における高精度の計測や品質管理の信頼性確保を目的として、創設されました。
近年、経済活動の国際化に伴い、各国の経済取引に関する適合性評価手続きの根幹をなす技術的基盤として、計測のトレーサビリティの確保は益々重要になってきています。
JCSSは、校正機関の技術能力の登録により、信頼性のある計測の国家計量標準へのトレーサビリティを確保することで、様々な試験・校正結果の信頼性を根幹から支えるという非常に重要な役割を担っています。
計量法校正事業者登録制度(JCSS)とは・・・
計量法校正事業者登録制度(JCSS)は、計量法関連法規及びISO/IEC17025の要求事項に基づいて校正を実施する技術能力を校正事業者が持っていることを、製品評価技術基盤機構理事長名で登録するプログラムです。
本登録プログラムの認定機関であるIAJapan(製品評価技術基盤機構認定センター)は、ISO/IEC17011(JIS Q17011)に適合した体制及び手続きを整備し、校正事業者の登録を行います。校正の源である国家計量標準(一次標準:特定標準器等又は特定標準物質)は、計量法に従い、産業界のニーズや計量標準供給体制の整備状況等に基づき経済産業大臣が指定しています。
標章・認定シンボルと証明書
登録事業者は、特定標準器等又は特定標準物質により校正等を受けた計量器等(特定二次標準)又は、それに連鎖して段階的に校正を行った計量器を用い、ユーザの計量器等(実用標準)の校正等を行い、標章付きの校正証明書を発行できます。
さらに国際MRA対応認定事業者はILAC-MRAマークのついた認定シンボル付きの校正証明書を発行できます。認定シンボル付き校正証明書は海外でも測定のトレーサビリティの証拠として受け入れられています。
試験・校正事業者認定の相互承認について
ある認定機関が運営する認定プログラムが国際規格及び国際基準に適合していることは、一般的には国際的な相互承認(MRA)への署名という形で表明され、保証されます。
【第10回】体重計、調理用はかり等の家庭用特定計量器について
最近では、輸入品のはかりなどで、不適合の疑いのある家庭用特定計量器が販売されています。特に通販サイトでは計量法上、事業者に対して下記のような義務を知らずに販売を行っている事業者さんも多く見受けられるます。家庭用はかりを購入する場合は丸正マークのついた商品を購入することをおすすめします。
当社では、家庭用はかりに関しては、タニタ食堂で有名なタニタ製品を扱っています。安心してご購入下さい。
下記文書は、経済産業省技術環境局計量行政室より発行された注意喚起資料です。
- 2017.10.19
- 16:02
【第9回】特定計量器を購入後どうすればいいの!
店長の白石です。第8回目から時間があきましたが第9回目は、特定計量器(質量計に限定)を購入後の維持管理について説明します。
「特定計量器」とは、取引・証明用に使用することができるはかりです。型式承認をうけた器物で、検定に合格したはかりです。特定計量器についてはの説明は第2回目を参照ください。
特定計量器は購入後、2年に1度の定期検査又は定期検査に代わる計量士による検査に合格してはじめて取引証明用として継続して使用することができます。特定計量器を購入したからと言って永久的に取引証明用として使用できるものではありません。
特定計量器には、新規購入時及び不合格後修理検定を受検後の免除期間があります。
下記は計量関係法令例規集からの引用したものです。
検定合格後、定期検査の免除期間1年が適用されるはかりは、要約するとひょう量が3tを超える電気抵抗線式はかり等の受注生産されるはかりです。
しかし、ひょう量が3t以下の電気抵抗線式はかり等は、受注生産品ではなく見込み生産であり、当然のことながら使用者の手元に渡るまでに流通在庫があり、その期間は業界では平均2年間ぐらいと言われています。そのため定期検査の免除期間が1年であると流通在庫中に免除期間が経過してしまうことが想定され、実質的には免除されない事例も生じることから、政令で定める期間を当分の間1年を3年とされました。
ただし流通在庫の期間がほとんど無く使用者の手元に渡ることもあり、このようなときには3年間のうち定期検査が2回生じることもあることから、初回の定期検査のみを免除することとされています。
ただ、各県の検定所により認識等の違いがある場合がありますので定期検査の免除に関してはお客様自身が使用する場所の検定所でご確認下さい。
- 2017.10.19
- 16:02
【第8回】基準分銅の基準器公差
店長の白石です。第8回目は、基準分銅の基準器公差を下記に記載しました。
当店で販売しています、枕型分銅、基準分銅型円筒分銅、OIML型円筒分銅、円盤型分銅は、基準分銅の基準器公差を基に調整が行われています。
- 2017.10.19
- 16:04
【第7回】保護等級IP表示とは?
店長の白石です。第7回目は、デジタルはかりのカタログ、説明書等に表記されている保護等級IP表示について説明します。
- 2017.10.19
- 16:11
【第6回】電子天秤について
店長の白石です。第6回目は、デジタルはかりの中でも精度が高い、電子天秤について説明します。
電子天秤
高精度な計量ができるはかりが電子天秤(天びん)と呼ばれています。
電子天秤はセンサ別に3分類することができます。
電子天秤に使用されるセンサ特長1
1.音叉振動式はかり(音叉式)
音叉2個をつないだ形状の振動式に荷重を加えると振動数が変化します。
この振動数を測定して重量をはかる方式です。
音叉の応力歪みは、電気抵抗線式の1/10、出力感度は同50倍にあたり、分解能・安定性・再現性など、はか
りの基本性能に格段の違いがあります。
新光電子が開発したセンサのはかりです。
2.電気抵抗線式はかり(ロードセル式)
ストレンジゲージ(電気抵抗線式歪計)を貼り付けた金属に荷重を加えると、金属の歪により抵抗値が変化しま
す。
この抵抗値の変化を測定して重量をはかる方式です。
構造が比較的簡単でコストが安く、ひょう量の大きな測定に適しています。
3.電磁力平衡方式はかり(フォースバランス式)
磁石とコイルを組合わせることにより発生した電磁力で、加えられた荷重とバランスをとります。
この時、コイルに流れた電流値を測定して重量値をはかる方式です。
磁石の温度変化や経年変化を補正することで、高精度(分解能が高い)測定に適しています。
ひょう量が小さく高分解能には定評があります。
電子天秤に使用されるセンサ特長2
1.音叉振動式はかり(音叉式)
長期安定性(年単位のスパン変化例):良好(1/20万)
A/D変換(アナログ/デジタル):不要(デジタル出力)
センサの消費電力:極小(ロードセルの数十分の1)
耐ノイズ性:強い
ウォーミングアップ:不要
2.電気抵抗線式はかり(ロードセル式)
長期安定性(年単位のスパン変化例):低い(1/1万)
A/D変換(アナログ/デジタル):要(アナログ出力)
センサの消費電力:小
耐ノイズ性:弱い
ウォーミングアップ:要
3.電磁力平衡方式はかり(フォースバランス式)
長期安定性(年単位のスパン変化例):普通(1/5万)
A/D変換(アナログ/デジタル):要(アナログ出力)
センサの消費電力:大
耐ノイズ性:普通
ウォーミングアップ:要
電子天秤にも、センサによって呼び方が違ったり、各センサに特長があることがおわかりいただけたでしょうか。
当店では、すぐれた特長を持った新光電子の音叉式電子天秤をメインに販売を行っています。
- 2017.10.19
- 16:12
【第5回】デジタルはかり
店長の白石です。第5回目は、デジタルはかりについて簡単に説明します。
一般的には、デジタルはかりと呼ばれることが多いですが、その他にも、デジタル上皿はかり、デジタル台はかり、デジタル体重計、デジタルベビースケール、デジタルヘルスメータ、デジタル天秤(天びん)、電子天秤(天びん)等と呼ばれる場合もあります。計量法上は、電気式と呼ばれています。電気式はかりを分類すると、電気抵抗線式はかり、誘電式はかり(音叉振動式はかり)、電磁式はかり、その他の電気式はかり(光電式ばね式指示はかり等)に分類されます。
電気抵抗線式はかり(ロードセル式)
デジタル上皿はかり、デジタル台はかり、デジタル体重計、デジタルベビースケール、デジタルヘルスメータ、デジタル料金はかりなど構造が比較的簡単でコストが安いため、数多くのデジタルはかりに使用されています。
誘電式はかり
以前、大和製衡が作っていたデジタル上皿はかり(UDS-1000、UDS-1100)やデジタル料金はかり(R-210、R-310、R-510)がこれにあたります。
現在では、デジタル上皿はかりは電気抵抗線式はかりに移行しており、デジタル料金はかりR-210が製造販売されていましたが数年前に廃番となり、現在では大和製衡では。誘電式はかりは製造されていません。
そして、音叉振動式はかり(音叉式)も分類上は誘電式はかりにはいります。
1983年、新光電子が音叉式センサを使用して誕生した世界初のはかりです。
A/D変換を必要としないため、長期安定性、センサの消費電力、対ノイズ性、ウォーミングアップの優れた製品です。
当店が販売しているデジタル天秤(天びん)、電子天秤(天びん)、個数計の多くがこれにあたります。
電磁式はかり(フォースバランス式)
高精度の計量ができる、デジタル天秤(天びん)、電子天秤(天びん)がこれにあたります。以前は、デジタル天秤あるいは、電子天秤といえばほとんどが電磁式はかりでした。しかし、現在では音叉振動式はかりの出現により割合に変化が生じています。但し、目量が1mgより小さいデジタル天秤については、電磁式はかりの割合がほとんどです。
光電式ばね式指示はかり
デジタル料金はかりが発売された当初は(約30年前)、メーカのイシダ、クボタ、大和ともに光電式ばね式指示はかりでした。これは、商業用ばね式はかりに、はかり機構の変位量を光電パルスに変換する構造を追加したはかりでした。しかし、電気抵抗線式はかりや誘電式はかりに取って代わり今では、ほとんど見ることもありません。
- 2017.10.19
- 16:24
【第4回】検定・使用公差とは?
店長の白石です。第4回目は、取引・証明用として使用することができるはかり「特定計量器」の検定・使用公差について説明したいと思います。
「検定」とは、取引又は証明における計量に使用され、適正な計量の実施を確保するため、その構造又は器差に係わる基準を定める必要があるものとして政令で定めた特定計量器について、その精度を公的に担保するため、一定の基準に従って検査し、それが基準に合格しているかどうかを確認する行為である。
「検定公差」とは、検定を行う特定計量器において特定計量器検定検査規則に定められた器差の許容値をいいます。
これらの特定計量器の器差が検定公差を超えないことが、検定の重要な合格条件の1つであります。
「使用公差」とは、使用中の検査(定期検査・計量士による定期検査に代わる検査)時に使用される器差の許容値をいいます。
これらの特定計量器の器差が使用公差を超えないことが、使用中の検査(定期検査・計量士による定期検査に代わる検査)の重要な合格条件の1つであります。
- 2017.10.19
- 16:25